去る6月の末日にはレンタカーが契約の期限を迎えたので、かれこれ三度目となる那覇市まで更新に出掛けてきた。距離にして概ね67kmなので、約1時間のドライブとなる。

今回借りている車は10年物の日産サニー。酒じゃないので古くていい事は何ひとつないが、それでも暑い中、北へ南へ十分快適に走ってくれている。価格も月2.8万円と手頃なので翌月も世話になる事に決定。

世界遺産の中城城跡

と、ただ那覇へ更新しに行くだけでは味気ないので、今回は途中の北中城村にある中城城跡に立ち寄る事にした。これまた読み難いが”ナカグスクジョウアト”と読むのが正解。

沖縄自動車道の北中城ICを下りるとすぐに現地に到着。休日なのに人が少ないのは場所が中途半端だからだろうか。入場券を買って花壇のある小高い丘を登っていくと、一面芝生の広場に出た。何だか雰囲気はゴルフ場。

そして、その反対側に堂々と姿を現したのが中城城。見えているのは三の郭といって1440年に増築された部分。

日本の戦国武将が今に名を残しているのと同様に、琉球にも”語り継がれる名将”というものが存在している。その一人が中城城を拠点とした護佐丸盛春という人物だが、彼は築城の名手としても名高く、この三の郭増築も手掛けた。

このアーチ状の裏門や亀甲積みの石垣の評価が高いらしく、幕末に測量のため立ち寄ったペリー提督も舌を巻いたそう。確かに素人目にもその継ぎ目の精巧さはよく分かる。

ちなみに城壁の中には、建物は一切残っていない。ほとんどがガランとした空き地になっていて、本当に寝転ぶくらいしかできることは思い付かないが、景色が抜群なので意外とそう悪いアイデアじゃない。

三の郭から一の郭まで順に見て周り、礼拝所である御獄”うたき”や井戸なども確認。すべて見るのに30～40分くらいだろうか。最後に入口とは逆の正門から出て見学終了。

精緻な石垣に、抜群の眺望。陽射しが凄いのでその辺は対策しないとヤバいが、沖縄中部を通る際には十分に立ち寄りの価値あり。

裏の観光地！中城高原ホテル

と、実は中城城跡の観光はここでは終わらない。正門を出てすぐに見えてくるのはこの看板。

脅しのような看板だが、さらにもう一枚。

ここは中城高原ホテルというリゾートの建設予定地だった。だがその後、バブル崩壊の影響か途中で工事が止まってしまい、現在は廃墟としてその無残な姿を留めている。

昔、香港の九龍城砦に興味を持っていて、その関係でこういった廃墟なんかも少し調べたが、長崎の軍艦島と同様、ここも結構名の通った廃墟。

まあこれが目的ということはないんだが、せっかくここまで来たのでちょっと見学。手始めに入口付近の部屋を周ってみる。

が、ここでSHANが全く付いて来ていない事に気付く。看板の前で遠巻きにこちらを見ているだけ。「何してんだ！？」と言いたかったが、冷静に考えたらそう言われるのは間違いなく自分の方だろう。。

一人置いていくのも酷なので、結局今回は潜入断念。ただ、遠く最上階には人影が見え、自分らの他にも単身で来たツワモノな女の子なんかもいて、やっぱり意外と有名なんだなぁとあらためて実感。

DFSギャラリアと美浜アメリカンビレッジ

そうこうしていい時間になったので再び那覇へ向かい、車の更新と簡単な点検を済ませた。夕方になりまだ時間が余ったので県立博物館に向かったが、ここは土日なのに消毒とか何とかで臨時休館。ありえない。

仕方なく近くにあるDFSギャラリアに立ち寄る。なぜか国内なのに唯一免税価格で買えるブランドモール。北部にいるとこういう華やかな空間は何だか久しぶり。

夕食は帰り道の美浜アメリカンビレッジで。SHANの好きな屋台のトムヤムフォーみたいなものを食べる。ちょうど夕暮れ時だったので街の色合いが綺麗だった。

最近は沖縄の土地勘がだいぶ付いてきたし、観光地の制覇もかなり進んできた。そろそろ船で離島なんかにも進出したいところ。また次の週末を狙って懲りずに調査＆計画したいと思う。