九州での話もようやく今回が最終回。これまでの投稿以外にもいくらか細かな外出があったので、最後はその辺を記録して長かった熊本滞在も締めにしようと思う。
まずは都合7~8回は通ったであろう阿蘇について。阿蘇は熊本市内から1時間足らずで行けてしまう大自然ということで、ランチから客人の案内まで、かつてなく回数を重ねた場所になった。
特に5月以降は水田に水が引かれ、緑もその濃さを増してきたことで、より一層豊かな景色に変わってきたのを実感。前月には土や岩肌がまだ所々荒々しかったラピュタの道も、この頃には転げ落ちても構わないくらいにモフモフしていた。
一時噴煙を上げていた中岳の活動も落ち着き、5月末には火口手前のロープウェイ乗り場まで接近。火口を覗くことこそできなかったものの、荒涼とした雰囲気を楽しめた。この脇には派出所もあったが勤務地が火口というのもなかなか過酷。
南阿蘇では月廻り公園というロマンチックな名前の公園も発見。ここは阿蘇五岳が一望できる上、放し飼いにされている山羊軍団の決闘を眺めたり、突然急襲されたりすることができる。
動物といえば同じく南阿蘇の柴犬の里高遊荘も魅力的な場所だった。柴犬専門のブリーダーの方が経営している施設で、譲渡がメイン業務ながら有料で子犬と遊ぶことも可能。ネコ派の自分もこのときばかりは骨抜きにされることに。。
また、この辺では何度か昼飯も食べたが、最も気に入ったのはこのらくだ山地鶏の店。古民家のような店構えの人気店だが、”特製ダレにつかった地鶏を自分で炭火焼にして腹一杯まで食べる”というシンプルさがぐっと胸に来た。
ほかにもお洒落な雑貨屋やピザハウス。花に温泉に動物園など、当初はカルデラ?程度にしか思っていなかったが、ボリュームたっぷりの阿蘇には滞在中本当に楽しませてもらった。機会があればぜひまたいつかこの懐かしい景色を見に戻ってきたい。
また、最後の週末には長崎県の北部へと今度は陸路でドライブにも行ってきた。自然はこれまでに十分見てきたので、この日最初に訪れたのは途中の佐賀県にある吉野ヶ里歴史公園。
弥生時代の遺跡を復元した公園ということでかなり渋い選択だったが、Shan的には寺や城よりも新鮮で面白かったとのこと。特に弥生人変装コーナーでは、衣装だけでなく農具や武器、果てはカツラまで周到に用意されていて予想外に楽しめてしまった。
その後は長崎県に入って佐世保方面へと走り、九州随一のテーマパークであるハウステンボスに到着。正確な区切りはハウス・テン・ボスで、オランダ語で”森の家”という意味だそう。
規模はディズニーランドとまではいかないが、細部まで造り込まれた欧風の街並みは圧巻。梅雨の合間の休日ということで混雑もなく、目的別に分けられた9つのエリアを快適に周る。
アトラクションは子供向けが多くて今一つだったが、ワインの城やチーズの城といった食べ物系、それに陶磁器博物館などが楽しめた。ショコラ館ではShanが欧風ドレスで本日2度目の仮装。
それに夜のイルミネーションも評判通りの迫力だった。光のトンネルやガーデン物は地元のなばなの里も全国区レベルで凄いんだが、運河やタワーから見下ろした景色はここだけの美観。
フリーパスを持っていても別途課金があったり、韓流シアターがあるなど方向性にやや統一感がなかったりと「素材はいいのにあと一歩」な感もあったハウステンボスだったが、結局閉園時間まで楽しく過ごせたので、締め括りの外出先としては正解だったと思う。
最後は熊本滞在中、家の裏にちょこちょこ顔を出していた黒猫一家の写真。一匹だけ目や毛の色が違い、Shanはメルローと名付けていつも気にしていた。去り際にネコ活動家の人に連絡しておいたが、どうか彼らが幸せな猫生を送ってくれるように。
そんなところで主だった外出記録は終了。約3か月の熊本生活だったが、未知の土地だった九州をあちこち這いずり回って見聞が広がったのはもちろん、稼業の方も意識した点が機能してくれたことで、合格点をあげていい結果になったと思う。
次の移動先はいろいろ思案した挙句、北海道の札幌市にした。昨年の東北滞在の後に続けて行かなかったことで可能性は消えたと思っていたが、九州まで一息で行けたことで無駄に自信がついたのか、深くは考えずにとにかく移住してみることにした。
退居後の7月はというと一転、仕事でも私生活でも本当に頭の痛い事が多かった。なので短い夏から始まる札幌滞在は逆境スタートという形だが、それでもまた少しでも自分の人生を前に進めてくれる時間になるように。ステップ・バイ・ステップを忘れず心機一転、精進していきたいと思う。
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