前日の疲れから、またしても昼前までホテルでのんびりして迎えた北京3日目。この日の目的地は特に決めていなかったが、ふと窓の向こうに広がる紫禁城を見て、Shanにどう?と聞くと外から眺めた事しかないという返事。ならば、ということで最初の目標は、100年前まで中国皇帝の住居であったこの紫禁城に決定。
この日の北京は空気の状態が悪く街全体が白く沈んでいたが、通り過ぎるだけの旅行者は気楽なもの。まずは腹ごしらえ!と裏通りを抜け、王府井にある老北京風情街へと向かった。ここはオールド北京の雰囲気を再現した2009年完成の屋台街。
香辛料の香り漂う角を曲がると、ずらりと先が見えないくらい屋台が並ぶ。2月という時期ながら通りは国内の観光客でごった返しており、饅頭系、串焼き系、炸醤麺、牛肉麺、豆汁など北京の名物を中心に、様々な種類の軽食が威勢よく売られている。
その中から早速、北京風だという包子を買い食い。皮がガリガリして食感はいいが、味の方はちょっと物足りない。ピリ辛ソースの揚げ豆腐なんかもつまんだが、やっぱりどこか物足りない。
研究の結果、せっかくの昼食を観光地で済ませるのはもったいないという結論に達し、雰囲気を楽しんだ後はさらに大通りにあるレストランに行ってしまった。やはり旅の基本は食事から。
ここで水煮魚、炸醤麺、木耳の炒め、筍スープ、野菜のチヂミ的なものに国産のハルビンビールを添えて、ささやかに昼から乾杯。どれも出来たての熱々で味も良く、時間をかけてゆっくり完食。
その途中、隣のうるさ型の客が店員に絡んでいたのでどうなるか見ていたが、最後は責任者が出てきて謝罪し、荷物を持って出口まで送っていった。10年前は皿が飛んで出てきたものだが、中国のサービスもここまで来たかと、妙に感心してしまった。。
悠長な食事を終えた後は、ようやく腰を上げて最初の目的地、紫禁城へ。ホテルの前を通り過ぎ、まずは有名な天安門をくぐり抜ける。かつて毛沢東は、ここで中華人民共和国の建国宣言をした。
チケットを購入し、さらに午門や太和門を通り抜ける。式典の際に大勢の家臣が参列した巨大な広場では、懲りずにまたえらく歩く場所に来てしまったな。。と若干後悔したりしつつも、昔見た映画『ラストエンペラー』の記憶を辿りながらさらに先へと進む。
中央の乾清宮から先は皇帝のプライベートエリアで、門の扁額には皇室ゆかりの満州語が併記される。歴代皇帝が後継者を記して隠したといわれている正大光明の玉座もしっかりと確認。
皇帝のベッドルームはというとこんな感じ。装飾には皇帝を象徴する龍と、妃を象徴する鳳凰が用いられているほか、色調はめでたい紅で統一されている。ただ、どこか妖しげな雰囲気が漂うのは、嫉妬や陰謀が渦巻いていた場所でもあるからなんだろうか。。
他にも皇后や妃の部屋に軍人の控室、御花園などを見て回る。かつてはほんの一握りの権力者しか見ることのできなかった景色だと思うと、路地一本取ってみても何だか趣深い。宝物こそ国民党と一緒に台湾へ行ってしまったそうだが、それでも北京へ来たなら必見。
営業時間ぎりぎりまで遊んだ後は、入った時と逆の北門から退城。そのまま歩いて北海公園を目指した。ここはかつての宮廷庭園で、中央の島では名君として名高い乾隆帝が籠って武術の修行をしたという。つい精神と時の部屋を思い浮かべて高まる期待。
凍てついた人工湖にかかる橋を渡り、中国風の階段を上ると、怪しげな白い謎の塔?が登場。これはチベット仏教の仏塔だそうで、中には仏像が納められているとのこと。
肝心の精神と時の部屋はというと、もちろん見つけてきた。その入り口はこちら。心なしか仙人風の門番のおじさんに別料金を払い、謎めいた地底洞窟へと入ってゆく。
しかし期待とは裏腹に、中は怪しげな人形が何十体も置かれているだけの短い地下道。決して素人にはオススメできない。。
日没まで北海公園を散策した後は、ホテルで荷物を回収して北京首都国際空港へ。翌日は早朝の便で帰国するため、泊まりは空港近くのビジネスホテル・チェーン錦江之星。21時頃にチェックインを済ませ、ぶらぶら歩いて遅めの夕食に出た。
飲食店の少ないエリアだったが、営業中のレストランを発見したので特に下調べもなく入店。気になる料理を適当に頼んだところ、最後の晩餐というのもあり、塩っぽい干豆腐以外はすべて満足。
その中でも特筆すべきはこの鴨松挟糧包。ふっくらモチっとした包子に具を詰めて食べる料理だが、鴨肉の濃厚な味わいとザーサイの食感との相性が抜群。何気に北京で食べた一番旨い食べ物だった。
そんなこんなでホテルに戻った後はゆっくり休み、翌朝無事帰国。Shanは1か月半、自分は13日間の滞在だった。既存の社会問題に加え、ご存じ空気の問題もあったし、地下鉄でさえX線検査をするなど、テロという新しい課題にも直面している中国。
一方で規制が必要なほど自家用車は増え、便利なインフラは地方でも相当整いつつある。街角の物乞いもほぼ見かけなくなり、生活は総じて以前よりも確実に豊かになっているようだった。
対日感情はというと、書店には村上春樹のほか東野圭吾などが当然のように並ぶ。男は相変わらず日本の電気製品や車、バイクを好み、女はSnidelなどの日本のファッションを好む。ワンピースなどの漫画も人気で、土産としてフィギュアを買っていったほど。
報道は性質上、どうしても事件や犯罪、社会問題などが中心になるので、否定的な話が多くなるが、実際に行ってしまえば親切な人は多い。お互いテレビの印象でもってすべての人を一概に論じるなら、何だかもったいないなあ、という気が強くした。
帰国後はすぐにShanの在留資格の更新を済ませた。移動の方も現在物件を当たっているので、月末あたりには動くことになると思う。長い正月が明けたので、その分もあとは年末まで、怠け者なりに一所懸命、仕事に打ち込んでいきたいと思う。
海外観光でも下調べせずにその場で行き先を決めるあたりがさすが。
ホント、この日は一日通じて視界が悪かったようだねぇ。
屋台街の門だけ見ると、横浜の中華街と勘違いしてしまう(笑)
西門ってこんな色合いじゃなかったか。。
前回登場の包子は焼きでも楽しめるんやね◎
この写真を見る限りだと、昼食に辿り着かないぐらいの
ボリュームがありそうだが…?
と、ついつい食べ物に着目してしまうが、乾清宮(?)からの眺めは壮観ですな。
確かにこれだけ広いと紫禁城に到達する前に疲れ果ててしまう。
まさかここに来て精神と時の部屋が出てくるとは想定外だったが、
仙人は公式な門番だったんだろうか?笑
やはり悟りを開くには謎の人形や岩にめり込む金魚に負けないだけの
精神力が必要なんだろう…。
移動先からの美味しい情報、期待して待っとります!
写真見てもわかる通り、視界は相当悪かったねー。
太陽があるはずなのに常に靄みたいなのがかかってて、
長期滞在がリスキーなのは間違いなさそう。。
屋台はたしかに横浜のまんまやんと一人で突っ込んでた。
空がどんよりしてるとあんまり外で食べても気持ちよくないねぇ。
ただ、店の中の飯は今回当たりが多かったからラッキーだった!
精神と時の部屋は異次元空間という意味ではそうだったかもしれん。。
欧米からの観光客も来てたがちゃんと耐えられたんだろうか。
これだけだと厳しい観光地だと思うかもしれんが、
一応、湖に沿って立派な中華風の回廊があって、
夕暮れ時には赤い提灯とかもつくのでなかなか雰囲気は楽しめる。
裏手には后海っていうナイトスポットもあるしね。
季節と空の状態が良ければ一見の価値ありだと思われます b
次の移動先は西か北かでえらい悩んでるわ。。
仙台は相変わらずいい物件ないし、
もう一週間くらい迷ってすごしそうだわ;;
ちゃんちゃんはあの丸いものもう一度食べたい!!!(´•ω•`♥)
最後の具を自分で詰めるやつでしょ?あれはやばかったね。。
横浜中華街で露店やって売ったら絶対成功する気がする!
そしたらきみもミニ華僑になれるかも??