四か月に及ぶ初めての東北生活も先週の日曜でついに終了。秋田から川崎までの約630kmを、国見SAでの一度の休憩のみで元気に走り切り、現在はたまった用事をコツコツと片づけている。
秋田での最後の週は、締めくくりとして東北の夏祭りを立て続けに三か所見に行ってきた。その第一弾は盛岡市のさんさ踊り。さんさ踊りとは、地元の伝統的な踊りを統合する形で1978年に正式に始まった、岩手県で最も有名な夏祭り。
当日は昼過ぎには現地に入り、まずは平泉観光の際にも食べた盛岡じゃじゃ麺に再び挑戦した。
今回は”麺はコシが命”だというあきをという店に入ったが、セルフで入れる調味料の加減が分かってきたのもあり、前よりもさらに美味しく食べる事ができた。「じゃじゃ麺は3度目から美味くなる」らしいのでそこまであと一歩。
続けて開演までの時間を潰すため、喫茶目的で入ったのはこちらのハンバーグのベル。どこかで見たような店構えだが、実はここはびっくりドンキーの第一号店。入店するとなんと和風のお座敷に通されるという驚愕の展開が待っている。
そこでしばらく寛いだ後、商店街を冷かしたりしていると、徐々に日が傾き、祭り会場にも人があふれてきた。ガムテープによる事前の場所取りが激しかったが、なんとか二列目に隙間を見つけて陣取ったところでさんさ踊りスタート。
ミスさんさの華麗な舞いに、絶妙な手捌きで太鼓を叩く踊り子たちが続く。女は可愛らしいステップを踏み、男は力強く飛び上がる。「サッコラチョイワヤッセ」という掛け声と、どこか郷愁を誘う笛のお囃子がまたお祭り気分を盛り上げる。
職場や学校、地区などで組まれた50ほどの女性主体のチームが、約3時間にわたってパレード形式で順に演技。出演する太鼓の数は一万を超え、名実ともに日本一の太鼓の祭りなんだそう。中でもこの清流会というチームの演技は本格的だった。
祭りの終盤には踊り手の乗ったパレードカーが登場して、一般の人も参加しての輪踊りを開始。その一般の人の踊りがまたやたらと上手い。とても最後のオマケレベルじゃない人が多かったが、それだけ地元に根付いている踊りなんだなと実感。
さすが東北を代表する祭りのひとつだけあって、人々の熱気も凄かったし、飲み物とうちわ片手に楽しい夜を過ごすことができた。和太鼓の祭りというと普通、力強く勇壮な何かを思い浮かべるが、さんさ踊りの印象はまったく違う。
女性の踊り手が大半なため、受けたのはむしろたおやかな印象。男たちの祭りである青森のねぶたや秋田の竿燈と比べるとその点が際立っていて、こういう祭りも見ておいて良かったなと満足。
祭りの後は街へ繰り出す人も多かったが、秋田までの帰りがある二人は駅前で盛岡冷麺と焼肉定食を平らげてから、ほどほどで帰路に就いた。翌日のねぶた祭と翌々日の竿燈まつりは後編としてまた残しておきたいと思う。
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