初夏の山形名所巡り。山寺と蔵王の御釜

近頃は日中の気温が30℃を超える日も増え、フェーン現象と日射加熱のW攻撃を受ける山形盆地の恐ろしさを徐々に感じ始めているところだが、暑いからこそ実は最近はまっているものがある。それは酷暑山形の生んだご当地グルメ”冷たい肉そば“。

名前こそパッとしないが、暑い日はこれがとにかく美味い。車で10分ほどのところに山形一寸亭という有名店があるんだが、すでに4度通ってスタンプカードまで所持している始末。

山形一寸亭

山形一寸亭の冷たい肉そば

どんなものかというと、冷えた鶏ダシのスープにやたらとシコシコするコシの強い細めの蕎麦。その上に歯応えを残した親鶏の肉とネギがのる。いわば盛岡冷麺の蕎麦版といった感じ。

先日、山形観光の二枚看板ともいえる山寺(立石寺)を訪れた際も、昼食はやっぱりこの冷たい肉そばにしてしまった。入ったのは山寺駅の目の前にある山形蕎麦の焔蔵という店。

焔蔵の山寺店

焔蔵の冷たい肉そば

こちらは気持ち醤油味が濃くてネギがどっさり。蕎麦のコシがやや弱めなので、Shan的には美味いが山形一寸亭の方に軍配とのこと。ただ、店内は和風で清潔感があり店員さんも親切なので、比較を別にすれば十分に満足できる店だろう。

ちなみにこの焔蔵で食事をすると山寺観光の間、駐車場を使っていいそうなので、食後はそのまま歩いて山寺へ。店を出て横手の川を渡ると、正面の旅館の裏にそう高くない山が見える。その頂きあたりにポコポコと見える建物がどうやら山寺らしい。

山寺の前の川

山寺ホテルのむこうの立石寺

もっと深い山奥の寺を想像していたので、意外なアクセスの良さに驚きつつも、とにかく石段を登り境内へ。

山寺の入口

山寺の境内の石段

この山寺は平安初期から続く山形の古刹で、現在では東北を代表する観光地のひとつにもなっている。芭蕉の句『閑さや岩にしみ入る蝉の声』が詠まれた場所ということでも有名。

山寺の芭蕉の句碑

蝉の鳴き始めにはひと月ほど早かったのが惜しかったが、代わりに”皿にしみ入るネコの声”で我慢することにして、仏像が随所に散りばめられた古い森の中の石段を登っていく。

山寺のネコ

山寺の仏像

厳めしい仁王門を過ぎると岩山の先に堂が見え、その脇を抜けると町が一望できる五大閣に出る。下から見上げた時には小さく見えた山も、上から眺めた景色はなかなかの絶景。

山寺のお堂

山寺の五大閣

境内の電線は埋めてほしいところだったが、仏像から建築物までさすがにどれも年季が入っていて雰囲気のあるいい寺だった。冬の雪景色も美しいそうなので、ぜひ再訪を期したいと思う。

そんな山寺と並ぶ山形の二大観光地といえば蔵王だが、実はこちらも先週末に行ってみた。これまで街から見上げるだけの蔵王だったが、季節も良くなってきたのでようやく訪問。家の裏の53号線を走ると30分程でまずは蔵王温泉に到着した。

蔵王中央ロープウェイ

まずは早めのランチをということで、向かったのはしばママCafeという店。料理には店の畑で採れた米や野菜をふんだんに使っているそうだが、注文した豚トマ丼は確かに新鮮野菜がたっぷりで、ちょっとした高原気分が味わえた。

蔵王のしばママの店

しばママの店の豚トマ丼

ここの名物ママさんが親切な人であれこれ教えてもらったが、接客係なのに客におもねらないプードルのプータも面白かった。ずっとこちらに興味ない風だったくせに、店を出るときにShanを背後から驚かすというお茶目な子犬でShanはメロメロに。

そのワンにしばらくかまった後は、さらに30分程走った先にあるこの日の目的地、蔵王の御釜へ。御釜とはいわゆるカルデラ湖で、冬の樹氷とともに蔵王観光の目玉となっている場所。蔵王温泉は山形県だが、御釜はちょうど県境を越えた宮城県側になる。

県境を越える

緩やかな勾配を上り続けると、徐々に周囲の木の背丈が低くなり、富士か箱根かといった高山の雰囲気が漂い始める。最後にいろは坂のようなヘアピン道路を登り切ると御釜の駐車場に到着。

蔵王の景色

蔵王のレストハウス

そこからは歩いてものの2~3分で御釜が見えてくる。山寺に続きアクセスの良さにまたしても驚きつつ、広がる青空と雄大な景色を前に気持ちのいい深呼吸をひとつ。

御釜へ向かう

御釜が見えてくる

初めて見た実物の御釜はやはり巨大。眺めている足元は崖のようになっていてビルの7~8階に立っているような感じ。あの湖の深さも同じくらいあるそうだが、生物は一切住んでいないそう。

蔵王の御釜

せっかくなので回り込んで違う角度からもさらに観察。コンディションが悪いと霧でまったく見えないこともあるそうだが、この日は快晴で完全体の御釜が見られて納得の一日に。

蔵王の山頂

別角度の御釜

その後はShanの雪遊びに付き合ってから、帰り道に山麓の山川牧場へと立ち寄った。ここはヤギとウサギ中心の非常にこじんまりした牧場で、人気っぽいヨーグルトソフトを食べてみた。

山川牧場

山川牧場のヨーグルトソフト

さっぱりとしたシャーベットに近い味で期待とは少し違う感じだったが、だいぶ山を下って気温も上がっていたのでこういうのも悪くはなかった。デザートを済ませた後は、山形の町に戻ってやまやでワインを物色し無事帰宅。

家では映画ウルフ・オブ・ウォールストリートを見ながら夕食。映画は乱痴気騒ぎ8割で微妙な感じだったが、ふと気づくといつの間にか山形滞在もあと2週間。毎度の事ながら去るのは名残惜しいが、残りの時間をできる限り楽しみたいと思う。

山寺の小さな仏さん

初夏の山形名所巡り。山寺と蔵王の御釜」への4件のフィードバック

  1. SAWA

    おぉ!この山寺からの景色はいつか旅番組で見たことがあるような?
    まさかここが芭蕉縁の地であるとはノーマークやったわ。。
    しかし森にネコとはどんだけペナイン森なんだ!!

    盛岡風ざる麺、夏場はいいね~。
    魚介ダシだと冷たくてもベトつかず味はしっかりありそう。
    ふと昔冷やしラーメンが流行った頃を思い出したよ…。
    ここ2週間睡眠不足で食欲がないんで、近場に冷肉そばの店があると
    助かるんだが(泣)

    蔵王はさすがの存在感ですな。御釜のグリーンな水面が何とも魅力的。
    生物は存在しないとのことだが、緑色なのはプランクトンの影響ではないん?
    おっと、滞在残り2週間かぁ。意外と山形は短めな設定だったのね。
    なかなか行ける場所ではなさそうだから、しっかり満喫してくだされ◎

    返信
    1. ari.d5233 投稿作成者

      山寺も蔵王もさすがに有名なだけあって見応えはあったね。
      山寺と比べると前に行った羽黒山のほうが山奥感はあったけど、
      コンパクトなだけに親しみやすい感じもあって、
      四季折々ふらっと行きたくなるような場所だった。
      樹氷もあるし特に冬の山形観光はなかなか良さそうですぞ。

      ちなみに蔵王の方は尾根っぽい坂を頑張って下れば
      湖の目の前まで行けそうだった。
      SAWAさんと行ってたら挑戦してたかもしれん。。
      今回の契約は2か月だったけど、もう梅雨だしちょうどよかったかな?
      さくらんぼはこれから収穫なんだけど(´Д`|||)
      あとは仙台に行ってこなければー

      返信
  2. ちゃん

    かわいいプータンとうしの写真を載せてほしかった T-T 
    近い将来ワン飼うからね!みーパパよろしく☆

    返信
    1. ari.d5233 投稿作成者

      あいつ動きすぎで顔うまく写ってないんだよ。。
      これからはカメラ女子にお願いします!

      返信

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