日帰りで会津若松の旅。飯盛山、鶴ヶ城

前回の話とは時間的に前後するが、先月末は県外まで少し足を伸ばして福島県の会津若松市を訪れてみた。会津若松はその名の通り幕末に京都守護職を勤めた会津藩の本拠地。昨年はNHK大河ドラマ『八重の桜』の舞台としても俄かに注目を集めていた。

個人的には父方の祖母の家系を辿ると元々この辺りの人だったらしく、話に聞いていた会津はどんな土地かという興味もあった。山形からは南へ約110km。南陽市や米沢市を抜け、山形盆地の南の山脈を越えるとまずは喜多方市が見えてくる。

喜多方の街並み

喜多方の古い家

土蔵造が印象的な古びた街並み。人の気配はまばらで、曇り空ともあって通りにはどこか寂しげな雰囲気が漂う。予定していた昼食は喜多方といえばやはり”ラーメン”ということで、有名店の坂内食堂にお邪魔することにした。

坂内食堂本店

この坂内食堂は現在関東を中心にチェーン化しているが、それはこの喜多方の老舗の看板と味を使って別会社が展開しているものだそう。それだけにここの味は他店とは一線を画すんだとか。

午前11時前には到着したが早くも満席だったため、仕方なくツーリング中のちょいワル親父の方々に混ざるようにして並ぶこと約15分。注文は定番の肉そばをお願いした。

坂内食堂のメニュー

坂内食堂の肉そば

出てきたその肉そばは敷き詰められた圧倒的なチャーシューの量が印象的。透明なスープは鶏ガラかと思いきやアッサリ味の豚骨で、優しい味ながら濃口派にも物足りなさを感じさせることはない。見た目の割に調和の取れた飽きの来ないラーメンだった。

しっかりと喜多方名物を堪能して店を出ると、外にはいつの間にか大変な行列が。腹が減ったので直行で来たが、今回ばかりは食い意地が張っていて正解だったよう。

坂内食堂の行列

その後は喜多方を離れ、今度は会津人の心の山ともいえる磐梯山を目指した。目的は裏磐梯高原のカラフルに輝く美しい五色沼。喜多方からは山道を1時間足らず走れば到着する。

しかし、この日はウェザーニュースが天気予報を豪快に外したため曇り空。どの沼も地元の池と変わり映えせず、それからは事あるごとに「ぜんぶウェザーニュースのせいだ」とShan。

青沼

それでも運動のため五色沼を一通り周った後は、南に進路を変えて下山。その途中、遠目に磐梯山の山頂を眺めやる。

磐梯山

会津若松の市街地にはそれから程なくして到着。町の第一印象は、少し錆びた色をした小さな地方都市。とりあえず予定通り、まずは白虎隊の自刃の地である飯盛山へと向かってみた。

飯盛山参道

白虎隊記念館

ここでの目的は実はさざえ堂という古い建物。何だか迫力に欠ける名前だが、正式には円通三匝堂といい、堂内の二重螺旋構造は世界的なデザイナーも訪問するほど珍しいものらしい。

飯盛山の円通三匝堂

立体駐車場でもたまにあるが、螺旋状のスロープが上りと下りで別にあってお互い鉢合うことがない作り。これが江戸時代の物だというから面白い。ジブリ映画のような不思議な雰囲気の建物。

円通三匝堂の側面

さざえ堂のスロープ

そしてこのさざえ堂の先に、白虎隊を含む戊辰戦争の若い犠牲者の墓がある。今でも香が焚かれ、墓参者も絶えない様子だった。

白虎隊の墓

飯盛山の次は幕末の会津藩家老、西郷頼母の墓所も訪れた。戊辰戦争の際、彼の家族や親類の女性21名が足手まといにならないようにと自害したという悲話が有名。

善龍寺

二十一人の墓

生き伸びた頼母さんと妻の千重子さんは今同じ場所に眠る。一人息子も若くして病没してしまっているが、この悲話にはのちに迎えた養子が柔道家として姿三四郎のモデルになるほど成功するという僅かな救いがついている。

頼母と千重子の墓

帰り道にびびったのはこの謎のドラえもん。なぜあるのか知らないがとにかく置き方をもう少し考えてほしい。。

善龍寺のドラえもん

そしてこの日の目玉は難攻不落といわれた会津の名城若松城。またの名は鶴ヶ城。再建された天守ということであまり期待していなかったが、いざ着いてみると立派な堀にまず驚く。この堀の石垣は20mもあるんだそう。

鶴ヶ城の堀

鶴ヶ城の石垣

城内の石垣もゴツくて少し大坂城を思い出す。天守は5層あって昭和40年築のRC造。スタイルのいい美しい城だが、戊辰の役で新政府軍の猛攻を1か月に渡って受け続けた後の写真はなんとも痛々しかった。

若松城の天守

赤べこや桐製品、白虎隊などの展示を見ながら最上層へ。天守に負けない高さの大木にはなんだか凛々しい鳥の姿。

若松城からの眺め

観光を終えたあとは料理旅館田事という店で夕食を取った。当初は福島餃子を狙っていたが目当ての店が定休日ということで、会津名物だというわっぱ飯に挑戦することに。

田事

わっぱ(輪箱)とは地元産の桐を使った弁当箱のことで、昔会津の木こり達が仕事場に持って行ったものだそう。中身は飯の上にしらすや鮭、山菜、鰻など様々な食材をのせたもの。

田事のめっぱ飯

八重の桜撮影時には出演の俳優さんらも立ち寄ったそうだが、今回は雅子妃絶賛だというしらすを選択。他にない味でもないが確かに美味かったし、貝柱のつゆに様々な具の入ったセットの”こづゆ”も個人的にかなり気に入った。

わっぱ飯に満足した後は、駅前なんかをちらちらと見て会津の旅が無事終了。戦さの記憶を辿る場所が多かったせいか、少し切ないような寂しいようなそんな雰囲気の訪問だったが、正しかったかどうかはともかく、信念を貫いた人の人生はやっぱり輝くものなんだなと。

あとは仙台を訪れて山形での滞在を締めくくりにしようと思う。次の日曜には秋田へと移動予定。滞在期間は約2か月でお盆前の8月10日まで。

日帰りで会津若松の旅。飯盛山、鶴ヶ城」への4件のフィードバック

  1. SAWA

    喜多方と言えば・・やっぱラーメンですよね~。
    この前の冷やし肉そばにも精通したところがある気がしないでもないが、
    それにしてもこれまた物凄い行列ですな!
    シンプルゆえにチャーシューの味も引き立ちそうだわ♪

    あら、ウェザーニュースが外すなんて珍しいね。。
    曇り男がいたとしか思えん!それでも十分にエメラルドグリーンの
    美しさが伝わってくるよ。
    なぜにこっちの方はグリーンな水源が多いんだい??

    秋田2ヶ月滞在の後はまたどこか行くん?
    夏の旅行…は今年も無理かもしれんが、最近皆で集まってないし
    暑気払いでもしたいっすな~。

    返信
    1. ari.d5233 投稿作成者

      喜多方ラーメンっていうとシンプルな醤油だと思ってたけど、
      意外とがっつりしてて驚きました。感動的なインパクトはないけど、
      近くにあったらたまにいっちゃいそうな店だったな。
      ウェザーニュースは携帯のメインの天気予報アプリだけど、
      サブのYahoo!とShanのおしゃれ天気とかいうのと比べて、
      その日は一番おしゃれ天気が精度高かったという。。

      秋田の後は気持ち的には北海道まで行きたいけど、
      今回は一度川崎に戻る可能性が高そう。
      そうなったらばあちゃんのこともあるし名古屋行くから、
      そんとき集まれたらいいね~ b

      返信
    1. ari.d5233 投稿作成者

      らっぱじゃなくてわっぱだけど。。
      鮭もおいしかったけどゼンマイが確かに心残り!
      また家で作ろうね;

      返信

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