熊本近郊の外出記録と信仰の島天草

長かったGWも終わり、観光地に人が溢れていた熊本も今ではすっかり元通り。自分たちは祝日が関係ないので変わらずいつもの毎日だったが、それでも人混みを避けながらいくらか観光地を周ってきたので、その辺を少し記録しておきたい。

熊本市は西の山地を背にして東へと発展した町だが、その山側へと分け入ってまず訪れたのが本妙寺。熊本といっても緯度的にはやはり低いのか、ヤシの木が見境なく南国ムードを添えている。

本妙寺の御堂

近道を狙って一度広大な墓地に迷い込んだ後、無数の灯籠が立ち並ぶ参道を上へ、上へ。途中で見かけた茶店の幟には、なんだかもう初夏の雰囲気を感じた。

本妙寺の参道

この本妙寺に祀られているのは猛将と名高い加藤清正。熊本藩初代藩主として熊本城を築城したほか、行政面でも多大な功績を残した。加藤氏は2代で改易になってしまったものの、今でも熊本ではキャラクター化されるほど人気が高い。

浄池廟本殿

メインの宝物館があえなく臨時休館という切ないオチがあったが、めげずにさらに山上の本妙寺公園へ。清正像のほかはあまり何もなかったが、熊本市街から遠く阿蘇までの眺望を楽しめた。

本妙寺公園から熊本市

景色の後はさらに山奥へと車を進めて雲巌禅寺に到着。

雲巌禅寺

寺の前は青々とした棚田。時折、ヤギや鶏の鳴き声も聞こえてくる。清正の時代から下ること約30年。晩年の宮本武蔵はのどかなこの地の洞窟に籠って『五輪書』を記したのだそう。

五百羅漢

「もうこれ以上~歩けない~」とどこで覚えたのかXJAPANの歌で抗議するShanを引きずりながら、五百羅漢に見守られた山道を進んでいく。すると、ぽっかりと口を開けた武蔵の洞窟を発見。

宮本武蔵の洞窟

武蔵ほどの人物でもやはり心を無にするにはこんな場所に籠る必要があったんだろうか。雑念と戦い続けている自分もネット回線のある賃貸の洞窟でもあればぜひ利用したいところだが。。。

そんな山中探索の後日には、熊本県の有明海に面した島嶼部、天草にも出掛けてきた。熊本から南西に向かって約1時間。まずは三角西港という日本最古の近代湾港へ。

三角西港の岸

ここは明治の三大築港とも言われ、九州山口近代産業遺産として、先日の万田坑とともに世界遺産の登録勧告を受けている。

三角西港の土産物屋

移築された当時の洋館などは現在、カフェや土産物屋として使用されており気軽に利用可。下の建物は熊本に住んだ明治の作家、小泉八雲の短編の舞台になったことで有名なんだそう。

浦島館

小泉八雲

三角西港の後は橋を渡っていよいよ天草諸島へ。混み合う天草四郎メモリアルホールを通り過ぎ、千巌山の展望台を目指した。

天草五橋を渡る

天草四郎記念館

千巌山の駐車場に着くと、そこからは徒歩で山頂へ。強い日差しの降り注ぐ中、でかい岩の間の階段を登る。

天巌山

辿り着いた頂上からの眺めは苦労の甲斐あってか素晴らしく、天草諸島とそこに架かる五橋が一望の下。日陰の特等席で老夫婦が楽しんでいた持参のランチもなかなかの贅沢に思えた。

天草の眺望

下山した後は一気に天草諸島の先まで車を進めて大江教会ロザリオ館を見学。天草はご存知、長らくキリシタンが信仰を守り続けてきた土地で、踏絵など江戸幕府による弾圧の歴史も持つ。

大江教会

自分は無宗教なので神を信じるということはした試しがない。ただ、中田英寿氏が「欧州で自分を信じるのも神を信じるのも同じ事だと分かった」なんて言っていたが、心を強くする行為という点では確かに似たようなものなのかもしれない。

ロザリオ館

そう思えばどうも信じる事を貫いたこの人たちにも見習うべき点が多いように思われ、なんだかいつになく神妙に資料を見て回った。

キリシタンの歴史を学んだ後は、戻るようにして天草の海鮮を食べに行こうとしたが、なにぶん天草は想像よりも広大で、隣の観光地まで20~30kmあることもざら。そのため海鮮の店は時間切れとなり、結局近くにあった天草風自家製カレーの店を選択。

天草風珊瑚礁カレー

珊瑚礁の店内

懐古調な店内にはいくつも壁時計が掛けられていて、その音だけがBGM。職人肌っぽいご主人が出してくれたシーフードとカツカレーは、緩めながらスパイシーなルーが絶妙な味だった。

ニンニクカツカレーとシーフードカレー

食事の後は最後に”何もない水平線に沈みゆく夕陽”を見に行こうと思い、そのために時間調整もしたのだが、満足して店を出るとさっきまで晴れていた空がどういう訳か曇り空に。。

さすがにこれは腹立たしかったが、自分が夕陽に向かって叫んでいてもロクな絵になりそうになかったので、仕方なく店の前で雲間の夕陽をシャッターに収め、大人しく家路に就くこととした。この翌週には鹿児島にも進出したので、そちらの話もまた後日。

天草の夕陽

熊本近郊の外出記録と信仰の島天草」への2件のフィードバック

  1. SAWA

    山に海にしっかり駆け回ってますなぁ~。
    何となく坂を上って海の見える絶景というと長崎だけだと思ってたが、
    この辺りもそんな特色が出てるようですな。
    九州の地形的なものが関係してるんだろうか?

    異国文化が入り混じった雰囲気も個人的に好き。
    レトロなカレー屋が店外と雰囲気違いすぎて驚きだったが、
    カレーに七味かけすぎなのがもっと驚き!
    あぁ、沖縄を目前に九州も旅したくなってしまう。。

    確かに写真を拝見する限り、夏空のような印象ですな。
    沈み行く夕陽は残念!!
    気候が気候だけに海面からの水蒸気がモクモクと雲を作ってそうだ。
    五百羅漢はその場で見ると怖そうやね。
    きっと阿羅漢に扮したアリがどこかに紛れてるってオチでしょ!

    返信
    1. ari.d5233 投稿作成者

      そうかあ、ちょうど雲が増えてくる気象条件だったということ?
      確かに写真撮ろうと思うと、そっち方面にも詳しくないとダメかもしれんね。
      深夜特急DVD版のラストみたいに、
      沈みゆく夕陽を見ながら「この旅も終わりか。。」とか浸りたかったw
      カレーは辛さよりも忍び込んでいるニンニクがなかなか強力だったわ。
      まあニンニキストとしてはうれしいところだったがね(´∀`)

      五百羅漢には紛れてないし、それしたら確実に怒られるでしょ。。
      ただウォーリーみたいに毎回どっかに紛れてるのも楽しいかもしれん。
      サワが滑り台の上で写り込んでくれたら考えよう。。

      返信

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