京都での滞在を無事に終え、先週末は川崎へと帰ってきた。すでに何事もなかったかのように元の生活に戻り始めていて、金沢に入ったのが本当にたった3ヶ月前の事とは思えない。
年末モードとはいえ仕事の方はそれなりにこなしつつ、ランチでは早速、久しぶりの横浜中華街へ行ってきた。日中関係がこじれようが、ここはさすがに無関係の賑わい。
行き先はいつもの福満園別館。メニューは若干強化されていて、観光地なのにやたらとお値打ちでおいしいのも相変わらず。帰りには中國超級市場で、黒胡麻餡の冷凍胡麻団子も購入した。
SHANの庭として有名なショッピングモール・ラゾーナ川崎は、出発前に始まった改装が完了し、店舗が大幅に入れ替わっていた。こちらはまた時間を取って、食料品店を中心によく研究する予定。
地元ではないがやはり直近の4年間を過ごしてきた場所なので、戻ると落ち着くのは確か。そして昼に仕事を終えられた金曜には、期間終了直前で間に合った「中国王朝の至宝展」に行ってきた。
会場の東京国立博物館では一月に「北京故宮博物院200選」も見たが、これが物凄く良かった。この時は故宮博物院の名品200点が一挙来日。目玉は中国でもめったにお目にかかれない張択端の「清明上河図」。この絵は見るまでに3時間待ちで、ミッキーも真っ青の大行列だった。
また、カスティリオーネの巨大な「乾隆帝大閲像」も圧巻だった。乾隆帝が実際に使った狩猟用の甲冑や雍正帝の朝服なんかもあり、絶頂期の清王朝を具現化したような展示物に眠気も吹っ飛んだ。
他にも書画や陶磁器の名品など見どころが多く楽しめたので、同じ日中国交正常化40周年の記念企画として今回も期待がかかる。
今回の展示品は中国最古といわれる夏王朝から宋代までの文物が中心。中国の三星堆博物館や上海博物館で見たような品もあり何だか懐かしい。展示は蜀vs夏・殷といった具合に、ほぼ同時期に並存した異なる文化を、時代を追いながら「対決」という形で対比させるという趣向だった。
青銅のカバ?に金銀トルコ石を精緻に象嵌した斉国の犠尊や、楚国の呪術的な羽人や鎮墓獣。最近発見された金張りの阿育王塔など、初めて見る品のほか、玉器や青銅器、石像、唐三彩なんかをじろじろ鑑賞。主な展示物や見どころはこちらを参照 > 特別展「中国 王朝の至宝」
こういったものはやっぱり実物を見るに限るとあらためて実感。前回のような圧倒的な迫力はないものの、古代の精巧な造形技術には参った。ただ、博物館でのじりじりした移動というのは普段とは別種の重い疲れが。最後の方はもうぐったりだったので、唐朝刀削麺でHPを回復してから帰宅した。
歴史や芸術は専門ではなくにわかと言えばにわかだが、何事も積み重ね。好奇心のある内にどんどん色々なものを見て、ハイエンドなにわかを目指す所存。
※ 展示品は撮影禁止のためWikipediaの画像を利用