無事、監利での滞在を終えた後は、再び一路北京を目指して移動を開始した。北京では経由のついでに3泊して小旅行を楽しむ予定。まずは相乗りのハイヤーに乗って、高速で武漢へと向かう。
武漢は湖北省の省都であり、人口約1000万人の華中最大の都市。周辺地域の若者は進学や就職のため、みなこの街に集まってくる。今回は通過しただけだったが、それでも車窓から見た壮観な漢陽地区の高層マンション群には、成長するこの街の勢いを感じた。
目的の漢口駅に到着すると、またまた昼休みで出てきてくれたレイレイ君と合流。中国で人気の中華ファストフード真功夫のランチを一緒に食べた。その後は高速鉄道に乗って、北京までのんびり約5時間の列車の旅。気分はもう完全に”世界の車窓から”。
許昌や鄭州、邯鄲など、壮大な歴史の浪漫を感じる駅を一つ、また一つと、飽きずに窓越しから眺める。そうしながら菓子をつまみ、話に興じていると、やがて日は落ち、街の灯りがともり始めた。終着駅の北京西駅に到着したのは20時を回る少し前。
そこから地下鉄9号線に乗り、乗り換えを経てホテルのある王府井(ワンフージン)へと向かった。ここは天安門や紫禁城の東隣に位置する、外国人の間でも有名な北京の繁華街のひとつ。
今回泊まったのは北京貴賓楼飯店というホテル。五つ星らしいが、閑散期なのか思いのほか安く一泊二人で約9,000円。しかし何より決め手となったのはインテリアが中華風だという点。どうせ泊まるならやっぱり気分の出る場所がいい。
想像通りの部屋で一息ついた後は、王府井の街に出て、遅めの夕食を取るため東華門夜市という屋台街を目指した。しかし、いざ到着するとまだ22時にもかかわらず既に営業終了。さすがは公営。。そのため、仕方なく近くの”狗不理“という包子の店に入った。
包子(バオズ)とは簡単に言えば小籠包を一回りサイズアップしたような食べ物。これに粥の付くセットを食べた。粥は戦場のドラムバケツのようなものから自由におかわりができる。ここは天津発祥の有名な老舗らしく、日本の池袋にも支店がある模様。
量的には少し不完全燃焼だったが、移動の疲れもありその日はすぐホテルに戻り熟睡。翌日もお茶を淹れたりして寛ぎ、昼前になってようやく北京大学へと向かった。万里の長城などの有名どころは以前行った事があるので、今回はあえてマイナースポットに注力。
北京大学は言わずと知れた中国における文系の最高学府。ただ、今回の目的はこの国の将来を担う優秀な若者たちの姿でもなければ、広大な敷地で目を引く立派な中華風の学舎や庭園でもない。実は安くて美味いと聞いていた学食のランチなのであった。。
キャンパスの雰囲気を楽しみつつ目当ての学食に到着。しかし、ここで問題発生。なんと食事の決済は学生専用のカードでしかできないらしい。ここまで来てダメか。。と途方に暮れたところ、その事を教えてくれた学生が外で自転車をドミノ倒しにしてしまった。
何の気なしに二人で戻すのを手伝うと、不意にその学生が自分のカードを使ってくれと言う。因果応報とはよく言ったもの。そうしてありつくことのできた迫力満点の学食ランチは、何だか本来の味よりなお一層美味しく感じられた。
食後はしばらく地図を片手にあちこちキャンパスを見て周り、その後、次の目的地である北隣の円明園へと移動した。ここはかつて清王朝の離宮があった場所で、19世紀に英仏とのアロー戦争で略奪、破壊された西洋式庭園の遺構が特に有名。
凍てついた冬景色がこの場に相応しい雰囲気を醸し出していたが、とりあえず言いたい事は、とにかく敷地広大すぎ。園内の標識がkm表示なのはちょっと厳しい。。綺春園、円明園、長春園とすべて丁寧に見ると10kmは歩くんじゃなかろうか。
幸い道半ばで有料のカートを発見したのでそれに乗り、まずは目玉を見てしまおうと最北にある西洋楼庭園地区へ移動。当時皇帝が楽しんだ様々な仕掛けの噴水跡や迷路などを見てきた。
帰路にも皇帝の築山や中国式庭園跡などを見たが、大体は往時を偲ぶ事さえ難しいほど徹底的に破壊されているので、どうも終始寒さと疲れが先立ってしまった。Shanも帰り道を逐一遮ってくる湖に対して「船をくれ」と愚痴をこぼしていた。
そののち夕方には一度ホテルに帰還。休憩を挟んだ後、この日の夜はShanの知り合いの康おばさんが北京ダックを食べさせてくれるというので、仕事帰りに車で迎えに来てくれた娘さんに乗せてもらい、都王烤鴨という人気店に行ってきた。
元眼科医のこの康おばさんは以前池袋で商売をしていて、会社勤め時代のShanが営業を通じて知り合った人。自分は今回が初対面だったが、娘さん共々若々しく、綺麗な標準語を話していた。
料理の方はというと、北京ダックをフルに堪能できるメニューを揃えてもらった。焼いた皮を巻くいわゆる北京ダックのほか、ローストした肉、ハツの串焼き、それに何と言うのか、マスタード味の足ヒレのようなもの。他に牛肉炒めや青菜類、空豆の練り物なども。
北京の味はイマイチと聞くこともあったが、今回は本当にどれをとっても美味しく食べることができた。鴨肉は脂が多いので食べ過ぎだけは注意だが。。食後には夜の繁華街として有名な三里屯にも寄ってもらい、結局至れり尽くせりでホテルに帰してもらった。
部屋に戻ってからはシャワーを浴び、フルーツを食べたりとリラックスタイム。Shanがここが一番幸せ!とか言うので、オイオイとも思ったが、まあこういう時間も楽しいのは確か。意外と長くなったので3~4日目についてはまた次回に繰り越したいと思う。
海外観光で学食とはさすがディープな物好き。。
写真を見せてもらうだけでも中国の発展の勢いが伝わってきますな。
しかし駅がこれほどまでに西洋的で美しいとは驚きや…。
そして包子が非常に気になる。。小龍包のサイズアップなんて
最高じゃないですか!
夜でも手振れなく解像良く撮れてるけど、これiPhone撮影なん?
高いカメラを買うメリットが感じられないんだが、、、
ネオンが派手で明るいからかもしれんが、
確かにiPhoneそこそこ頑張ってくれてるのかも。
でもなんだか気持ち的には達成感がないな。。
やっぱり両手で構えてカシャカシャするのが楽しいわー
武漢は初めて行った2008年は駅も空港もまさにカオスだったけど、
今では全部きれいになってよくここまで便利になったもんだ。。
とりあえず早くカメラ持ってどっか出かけたいよーっと!
アヒルのお手手は厳しかったなぁ…(~_~;)